1. はじめに
徳島県立徳島科学技術高等学校（通称：徳科〈とっか〉）は、徳島県徳島市にある県立の工業・科学技術系高校です。
2009年に徳島工業高校・徳島水産高校・徳島東工業高校が統合され、科学技術分野を総合的に学べる新しいスタイルの学校として開校しました。
現在は、機械・電気・情報科学・建設技術・海洋科学の5つの学科を設置し、それぞれの分野に応じた専門的な教育が行われています。
実習やプロジェクト学習を重視し、最先端の技術を学びながら資格取得やインターンシップにも力を入れています。
卒業後の就職率はほぼ100％で、県内外の企業や公務員、進学先の大学・専門学校など多彩な進路が選択可能です。
2. 高校の基本情報
- 正式名称：徳島県立徳島科学技術高等学校
- 略称：徳島科学技術高校、徳科（とっか）
- 所在地：〒770-8006 徳島県徳島市新浜町1丁目1-60
- アクセス：JR「徳島駅」からバスで約15分
- 創立年：2009年（平成21年）
- 課程：全日制
- 設置学科：機械科、電気科、情報科学科、建設技術科、海洋科学科
- 公式サイト：https://tokushima-ct.tokushima-ec.ed.jp/
3. 偏差値・入試情報
徳島科学技術高校の偏差値は以下の通りです（2024年3月時点、みんなの高校情報より）。
- 機械科：偏差値 43
- 電気科：偏差値 44
- 情報科学科：偏差値 46
- 建設技術科：偏差値 42
- 海洋科学科：偏差値 41
徳島県の公立高校入試制度に基づき、「推薦入試」「一般入試」の2方式が実施されます。
推薦入試では、面接・調査書・作文を基に、工業・科学技術分野への適性や意欲が評価されます。
一般入試の倍率は年度によって異なりますが、比較的安定した倍率で推移しています。
4. 学校の特色・強み
徳島県立徳島科学技術高等学校は、徳島県内で唯一、工業・情報・海洋科学を総合的に学べる工業高校です。
機械・電気・情報科学・建設技術・海洋科学の5つの学科を設置し、最先端の技術を取り入れた実践的な教育を行っています。
特にプロジェクト学習や実験・実習が充実しており、地元企業や大学と連携した研究活動を積極的に推進しています。
また、資格取得やインターンシップが充実しており、卒業後の就職率はほぼ100％を維持しているほか、進学を希望する生徒にも大学や専門学校への道が開かれています。
5. 学科・コース紹介
徳島科学技術高校では、以下の5つの学科が設置され、それぞれの分野で高度な専門技術を学ぶことができます。
機械科
旋盤・フライス盤・溶接・CAD/CAMなど、ものづくりの基礎から高度な加工技術まで学びます。
「機械加工技能士」や「フォークリフト運転技能講習」などの資格取得を目指し、製造業・自動車業界への就職実績が豊富です。
電気科
電気回路、発電・送電・配電、電気工事実習、シーケンス制御などを学びます。
「第二種電気工事士」「工事担任者」などの資格取得が可能で、電力・通信・設備業界で活躍できる技術者を目指します。
情報科学科
プログラミング、ネットワーク技術、AI・IoT、データベース管理などを学びます。
「基本情報技術者試験」や「ITパスポート」などの資格取得を目指し、システム開発やIT企業への就職・進学に強い学科です。
建設技術科
建築設計、構造設計、建築施工管理、測量技術など、建築・土木の分野を学びます。
「建築CAD検定」「測量士補」などの資格取得を支援し、建築業界・自治体の技術職への進路が開かれています。
海洋科学科
漁業、船舶運航、水産加工、海洋環境保全などを学びます。
実習船を活用した実習が特徴で、「海技士」「潜水士」などの資格取得が可能です。
6. 資格取得実績
徳島科学技術高校では、資格取得を重視し、各分野で役立つ国家資格や技能検定を在学中に取得することを推奨しています。
対策講座や実技指導が充実しており、資格試験合格率も高いのが特徴です。
主な資格取得実績：
- 第二種電気工事士（電気科）
- 機械加工技能士（機械科）
- 基本情報技術者試験（情報科学科）
- ITパスポート（情報科学科）
- 建築CAD検定（建設技術科）
- 測量士補（建設技術科）
- 海技士（海洋科学科）
- 潜水士（海洋科学科）
資格取得を活かし、各分野で即戦力として活躍できる人材を育成しています。
7. 就職・進学実績
徳島県立徳島科学技術高等学校は、地元企業を中心に高い就職率を誇る工業高校です。
また、専門学校や国公立大学への進学実績もあり、工業・情報・海洋分野の知識を活かした幅広い進路選択が可能です。
2023年度の進路状況：
- 就職：65％
- 大学・短大進学：20％
- 専門学校進学：15％
主な就職先（2023年度実績）：
- 四国電力株式会社
- 徳島県庁（技術職）
- JR四国
- NECネッツエスアイ株式会社
- 大手建設会社・設備工事会社
- 造船会社、漁業関連企業（海洋科学科）
主な進学先：
- 徳島大学（工学部・情報学部・海洋学部）
- 香川大学（工学部）
- 広島工業大学
- 徳島文理大学
- 日本工学院専門学校
企業推薦枠が充実しており、就職希望者のほぼ全員が希望する企業に内定を獲得しています。
進学希望者には推薦入試・一般入試対策として、小論文・面接指導や模擬試験が実施され、大学や専門学校への進学支援が充実しています。
8. 部活動・生徒会活動
徳島科学技術高校では、学業と並行して部活動も活発に行われており、特に工業系・情報系・海洋系のクラブが充実しています。
運動系部活動：
- サッカー部
- バスケットボール部
- バドミントン部
- 陸上競技部
- 野球部
文化系・工業系部活動：
- ロボット研究部（ロボコン・制御技術）
- 電気クラブ（電気工作・回路設計）
- プログラミング部（システム開発・AI研究）
- 海洋探求部（海洋調査・環境保全活動）
「ロボット研究部」は全国大会出場経験があり、技術コンテストにも積極的に参加しています。
9. 年間行事とイベント
徳島科学技術高校では、工業系・情報系・海洋系の特色を活かした独自のイベントが充実しています。
主な年間行事：
- 4月：入学式、新入生オリエンテーション
- 6月：クラスマッチ、企業見学
- 7月：インターンシップ（2年生）
- 9月：徳科祭（文化祭）、体育祭
- 11月：課題研究発表会（3年生）
- 12月：企業説明会・進路ガイダンス
- 3月：卒業式
「徳科祭」では、各学科の制作物展示や実演が行われ、地域住民にも公開される一大イベントです。
「課題研究発表会」では、3年生が1年間かけて取り組んだ研究成果を発表し、プレゼンテーション能力を養います。
10. 学校の評判・口コミ
口コミサイト「みんなの高校情報」や卒業生・保護者の意見をもとに、徳島科学技術高校の評判をまとめました。
良い点：
- 就職率が非常に高く、企業からの信頼が厚い。
- 資格取得支援が充実しており、在学中に複数の資格を取得できる。
- 海洋科学科の実習が充実しており、実習船を活用できる環境が整っている。
- 先生が親身になって進路相談にのってくれる。
改善点として挙げられる声：
- 男子生徒の割合が高く、学科によっては女子が少ない。
- 校舎がやや古いため、設備の更新が必要な部分もある。
全体として、「確実に資格を取得したい」「実践的な技術を学びたい」「高い就職率を求めたい」生徒にとって、非常に適した環境であると評価されています。
11. まとめ
徳島県立徳島科学技術高等学校は、工業・情報・海洋科学の分野で最先端の技術を学べる専門高校です。
機械・電気・情報科学・建設技術・海洋科学の5つの学科で、それぞれの専門分野に応じた高度な教育を受けることができます。
特に実習やプロジェクト学習を重視しており、地元企業や大学と連携した学習環境が整っています。
また、資格取得支援が充実しており、在学中に国家資格や技能検定を複数取得することが可能です。
そのため、卒業後の就職率はほぼ100％と高く、地元企業や全国の大手企業、公務員としても多数の卒業生が活躍しています。
進学希望者には、大学・短大・専門学校への進学指導が充実しており、工学・情報・海洋関連の学部への進学実績があります。
さらに、徳科祭や課題研究発表会、部活動などの学校行事が充実しており、技術力だけでなく、協調性やプレゼンテーション能力など、社会で求められるスキルを身につけることができます。
こんな生徒におすすめ：
- 機械・電気・情報・建築・海洋などの技術分野に興味がある人
- 資格を取得し、就職に有利なスキルを身につけたい人
- ものづくりやプログラミング、環境保全などに関心があり、実習中心の学びを希望する人
- 地元企業や公務員技術職として活躍したい人
「科学技術で未来を切り拓く」――そんな想いを持つ中学生にとって、徳島科学技術高校は最適な進学先となるでしょう。
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