こんにちは、えばです。
工業高校生の知名度TOP資格検定といえば危険物取扱者試験です!
ほとんどの工業高校で全員受験になっているので、工業高校生で知らない人は居ないのでは無いでしょうか。
また、工場などで働く人も必要だったりと、受験するのは工業高校生だけではありません。
今回はそんな危険物取扱者試験について1から徹底解説していきます!
危険物取扱者って名前は聞いたことあるけど…なんだっけ笑
危険物取扱者試験とは
ガソリンなどの消防法に基づく危険物の取り扱いや取り扱いに立ち合うために必要な国家資格です。
危険物取扱者試験には、甲種と乙種、丙種の3種類(細かく分けると8種類)があります。
危険物取扱者試験は工業高校で全員受験になっていることが多いと思います。
また、工業系の大学に通っている方は工業系資格の入門編としてこの資格を取得する場合も多いでしょう。
ちなみに私も高校の全員受験で取得しました
危険物取扱者試験ってどんな仕事で必要なの?
危険物取扱者試験について説明する前に、どんな仕事で使うのかを把握しておいた方が後々、勉強するときにも役立つでしょう。
主には
- ガソリンスタンド
- 危険物を取り扱っている工場
- 消防署
- 研究所
- タンクローリーの運転手
などが挙げられます。
ガソリンスタンド
もっとも身近で分かりやすい業種の代表格がガソリンスタンドだと思います。
ガソリンスタンドで販売している灯油や軽油、ガソリンは全て危険物です。
セルフのガソスタなら必要ないんじゃないの?
実はモニターで甲種または乙種第4類の危険物取扱者が監督(立ち合い)しているからお客さんは1人で給油できるんだよ
危険物を取り扱っている工場
危険物を扱っている工場は皆さんが思っている以上に多く、化学工場や半導体工場、メッキ工場、金属精錬工場から食品工場まであります。
え?食品工場でも危険物を扱うの?
サラダ油も危険物に指定されているからだよ
あれ?でもサラダ油って別に家でも使うよね?
家で使うくらいの量なら大丈夫!
消防署
これは危険物取扱者の資格が必要な仕事ではありませんが、仕事と密接にかかわる内容なので、持っていると職務上役立つという意味では推奨されています。
研究所
危険物を使う研究所では、実験・研究に危険物取扱者が在籍、立ち合わなくてはいけません。
タンクローリーの運転手
タンクローリーで危険物を運搬する場合、その運転手もしくは同乗者が甲種もしくは対応する類の乙種の危険物取扱者でないといけません。
しかし、多くの場合は危険物取扱者自身が運転します。
3種類あるけど、それぞれ違いは?
甲種
危険物取扱者の中で最難関の資格です。
消防法で定められている全ての危険物の取扱いが可能です。
また、その立ち合いと定期点検も可能な資格です。
受験には様々な条件があり、誰でも受けられる資格ではありません。
この資格の取得者は6か月以上の実務経験があれば危険物保安監督者になることが可能です。
乙種
この資格は少し特殊で取得する類によって取り扱える危険物の範囲が変わります。
どゆこと?
要は、危険物の種類によって細かく分かれているってこと!
第1~第6類の6種類あります。
- 第1類は酸化性個体
- 第2類は可燃性個体
- 第3類は自然発火性物質及び禁水性物質
- 第4類は引火性液体
- 第5類は自己反応性物質
- 第6類は酸化性液体
この6種類から好きなものを選んで受験出来ますが、基本的に最初はガソリンなど身近な危険物を扱える第4類を取得する人が多いと思います。
丙種
危険物取扱者の中で最も簡単の資格です。
普通科の高校生でも理科が苦手でなければ問題なく取得できます。
内容は本当に浅く入門というイメージです。
その分、出来ることもかなり限られていて出来ることは、第4類の中でも限られた危険物の取り扱いだけです。
立ち合いも危険物保安監督者になることもできません。
ほぼ何も出来ないじゃん、取る必要あるの?
セルフじゃないガソスタや丙種で許可されている危険物を扱う工場で働く分には十分かな。まぁでも、乙種の入門として取る人が多いね
試験はどんな感じ?
全てマークシート方式の試験です。
全て最高点の6割以上で合格です。
全ての試験において、(一定時間の経過で)途中退出が可能です。
問題用紙を持ち出したりする行為は出来ません。(失格になります)
ですので、模試のように自己採点はできません。
大人しく合否発表を待ちましょう。
私はどうしても気になるタイプで記憶と友達を頼りに問題用紙を思い出して自己採点してました(笑)
甲種
5択問題で、試験時間は150分
- 危険物に関する法令:15問
- 物理学及び化学:10問
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:20問
乙種
5択問題で、試験時間は120分
- 危険物に関する法令:15問
- 基礎的な物理及び基礎的な化学:10問
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問
丙種
4択問題で、試験時間は75分
- 危険物に関する法令:10問
- 燃焼及び消火に関する基礎知識:5問
- 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法:10問
問題数が少なくて選択マーク問題なのに試験時間がこんなに長いってことは相当難しいんじゃ…
いやそんなことは無くて、ほとんどの人が途中退出していくから安心してね(笑)
一部の試験が免除されるらしい
危険物取扱者試験の乙種と丙種には試験科目一部の免除制度があります。
なお、甲種にはありません。
乙種では既に乙種の試験に合格している場合、他の類を受験する際に、試験科目の「危険物に関する法令」と「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の全部の問題が免除となり、試験時間は35分になります。
じゃあ、残り1科目だけじゃん!急に全類取得のハードルが下がるじゃん(笑)
そうなんだよね、だから同じ科目を勉強しなくて済むようになるよ。
しかも複数同時に受験が出来たりするから結構早く楽に取れるんだよね。
火薬類製造保安責任者または火薬類取扱保安責任者の免状を所持している場合に、乙種第1類or第5類を受験する際は、試験科目の「基礎的な物理学及び基礎的な化学」が4問になり「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」が5問に少し問題数が減ります。
試験時間は90分です。
上記、両方の条件を満たす場合は、両方適用され試験科目は「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の5問だけになります。
試験時間は35分です。
丙種では、5年以上消防団員として勤務し、かつ消防学校の教育訓練のうち基礎教育、普通教育または専科教育の警防科を卒業した者(引用元URL:危険物取扱者 – Wikipedia)の場合、試験科目は「危険物に関する法令」と「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の2科目になり、試験時間は60分です。
どのくらい難しいの?
甲種
令和3年度の合格率は38.6%となっているのですが、先ほど説明した通りこの試験は誰でも受けられる試験ではなく、限られた人しか受けられないので同じ合格率の他の試験より、実際の難易度は高いと思います。
乙種
各類の合格率はこのようになっています。
- 第1類は68.5%
- 第2類は71.2%
- 第3類は67.2%
- 第4類は37.0%
- 第5類は66.9%
- 第6類は67.9%
第4類以外は全て合格率が65%を超えています。
なぜ第4類だけがダントツで合格率が低いのかといいますと、第4類は先ほど説明した通り多くの工業高校で全員受験になっており、危険物などを扱うような工場で働くつもりのない(興味がない)生徒も受けるので自然に合格率が下がります。
ですので、甲種より合格率は低いですが乙種第4類の方が全然簡単です。
それに対して、第4類以外の類はほとんどの場合が、第4類に合格した人が受けるので合格率が高くなります。
また、先ほど説明した通り第4類を合格した場合は1科目だけの受験で良いのでそれも合格率が高くなる一つの要因だと思います。
丙種
合格率は55.3%です。
危険物取扱者試験のなかで1番簡単な試験ですので、乙種第4類と同様に多くの人が受けるので合格率が少し低めですが、メチャクチャ簡単です。
いつ受験できるの?
期間は前期・後期に分かれていて
- 前期は4月~9月
- 後期は10月~3月
で試験日は地域によってかなり変わります。
詳しい試験日についてはこちらから↓
http://www.shoubo-shiken.or.jp/
ジュニアマイスター何ポイントなの?
甲種
20ポイントです。
流石、受験資格が必要なほど難しい試験だけあって(F~Sの中で)Aランクですね。
乙種
第4類は4ポイントです。
覚える量に対してかなりコスパが悪いですね。
他の類は2ポイントですので、全類取得すれば14ポイントになります。
しかし、第4類さえ取っておけばほかの類は楽勝なのでそう思えばコスパよさげです。
丙種
2ポイントです。
ちょっとコスパは悪いですね…
まとめ
危険物取扱者の資格は国家資格であり、非常に人気のある資格です。
工業高校で全員受験の場合、私は工場で働かないから興味ないから勉強しなくて良いやって思っている人も多いと思いますが、将来はどうなるか誰にもわかりません。
折角、お金を払って受験しているのであれば勉強しておいて損はないと思います。
また、一部アルバイトや会社では資格手当といって給料が上がるような持っているだけでメリットもあります。
この資格に出会ったことを運命だと思って、ぜひチャレンジしてみてください笑
それでは、また。
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