1. はじめに
北海道旭川工業高等学校（通称：旭川工業高校）は、北海道旭川市に位置する道立の工業高校です。
機械、電気、電子、建築、土木の5学科を設置しており、道北地域における工業系人材育成の中核を担っています。
創立から100年以上の歴史を誇り、実践的な技術教育と地域社会との連携を重視した指導が特徴です。
卒業後は就職・進学の両面に強く、多くの卒業生が地元企業や大学・専門学校などで活躍しています。
2. 高校の基本情報
- 正式名称：北海道旭川工業高等学校
- 略称：旭川工業、旭工（あさひこう）
- 所在地：北海道旭川市緑が丘東三条二丁目2番1号
- アクセス：JR旭川駅からバスで約25分。最寄バス停「工業高校前」下車すぐ。
- 創立年：1916年（大正5年）
- 設置学科：機械科、電気科、電子科、建築科、土木科
- 公式サイト：https://www.asahikawa-th.hokkaido-c.ed.jp/
3. 偏差値・入試情報
北海道旭川工業高校の偏差値は学科によって若干異なりますが、全体としては以下の通りです（2024年度情報、みんなの高校情報より引用）。
- 機械科：偏差値43
- 電気科：偏差値43
- 電子科：偏差値43
- 建築科：偏差値43
- 土木科：偏差値43
入試は北海道全域の公立高校共通の制度で、推薦入試と一般入試の2方式が用意されています。
推薦入試では面接や調査書などによる総合評価が行われ、一般入試は筆記試験（5教科）による選抜です。
例年の倍率はおおよそ1.0〜1.2倍前後で、比較的安定した人気を誇っています。
4. 学校の特色・強み
北海道旭川工業高校の大きな特色は、創立100年以上の歴史に裏打ちされた実践重視の技術教育です。
全学科に実習施設が整備されており、実際の現場に近い環境で技術を学ぶことができます。
また、地元企業との連携も盛んで、インターンシップや共同プロジェクトなど、地域社会とのつながりを重視した取り組みも充実しています。
さらに、資格取得にも力を入れており、多くの生徒が在学中に国家資格や各種検定を取得しています。
進学・就職両面に対応したキャリア教育も展開されており、生徒一人ひとりの進路に合わせた支援体制が整っています。
5. 学科・コース紹介
旭川工業高校には、以下の5つの専門学科が設置されています。
機械科
工作機械、機械設計、CAD、NC制御など、機械分野の幅広い知識と実技を学びます。
溶接や旋盤実習も豊富で、加工技術の基礎から応用まで習得できます。
自動車整備や3D設計など、ものづくりの基礎を身につけた技術者を育成します。
電気科
電気回路、発電・送電・配電、電気工事実習などを通じて、電気分野のプロを目指します。
第一種・第二種電気工事士の資格取得を積極的にサポートしており、就職にも有利です。
電子機器や電力系統の知識を活かして、再生可能エネルギーなどにも対応する力を育てます。
電子科
電子回路、プログラミング、通信技術、ロボット制御などを学び、IoTや制御技術に対応できる技術者を育成します。
マイコン制御やセンサー技術、組込みシステムなどの分野もカバーしており、将来性の高い分野です。
建築科
設計製図、建築構造、施工管理など、建築物の設計と施工に関する知識・技能を習得。
パソコンによるCAD製図や、模型製作の授業もあり、創造力と表現力を磨くことができます。
建築士を目指す生徒への進学支援も行われています。
土木科
測量、土木設計、施工管理、都市計画など、社会インフラ整備に欠かせない技術を学びます。
現場実習や測量実習が豊富で、公共工事に関わる技術者としての基礎を身につけられます。
災害対応や地域整備の面でも、社会貢献性の高い学びが特徴です。
6. 資格取得実績
北海道旭川工業高校では、在学中の資格取得を積極的に支援しており、多くの生徒が以下のような国家資格や検定に合格しています。
- 第二種電気工事士
- 第一種電気工事士
- 危険物取扱者（乙種第4類）
- 計算技術検定
- 情報技術検定
- 技能検定（機械加工、建築施工など）
- 測量士補
特に電気科では電気工事士の合格率が高く、電子科では情報系の資格取得に強みがあります。
また、土木科・建築科では施工管理技士補やCAD関連の検定にも挑戦しており、即戦力としてのスキルを磨く体制が整っています。
7. 就職・進学実績
北海道旭川工業高校は、就職・進学いずれにも対応した進路指導が充実しており、高い実績を誇っています。
令和5年度卒業生の進路実績によると、就職希望者の就職率はほぼ100％で、道内外の企業に多数就職しています。
地元の建設業、製造業、電力関連企業を中心に、インフラやものづくりを支える企業からの信頼も厚いです。
進学面では、北海道科学大学、室蘭工業大学、職業能力開発大学校、各種専門学校などへの進学実績もあります。
特に建築・土木・電気・情報系など工業分野に特化した進学先への支援が手厚く、推薦入試にも強い傾向があります。
8. 部活動・生徒会活動
部活動も盛んで、運動部・文化部ともに多くの生徒が参加しています。
特にラグビー部やバドミントン部、卓球部などの運動部が強く、道大会や全国大会に出場する実績もあります。
文化部では、機械研究部・電気研究部・建築研究部など、工業高校ならではの専門性を活かした活動が人気です。
また、生徒会活動も活発で、学校行事の企画運営や地域貢献活動などにも積極的に関わっています。
自治意識と責任感を育む場として、多くの生徒が主体的に取り組んでいます。
9. 年間行事とイベント
旭川工業高校では、学年や学科の枠を超えて交流できる多彩な行事が行われています。
- 4月：入学式、新入生歓迎会
- 6月：体育祭
- 9月：工業祭（文化祭）
- 11月：課題研究発表会
- 12月：企業見学・職業講話
- 1月〜2月：学年末試験、進路ガイダンス
特に「工業祭」は、各学科の展示や作品発表、模擬店などが行われる学校最大のイベントで、地域住民との交流の場にもなっています。
10. 学校の評判・口コミ
口コミサイトなどで見られる旭川工業高校の評判として、以下のような声があります。
- 「資格がたくさん取れるので就職に強い」
- 「先生が親身で、進路相談にも丁寧にのってくれる」
- 「部活動が活発で、学校生活が充実している」
- 「工業高校らしく男子生徒が多いが、女子も活躍している」
一方で、「校則はやや厳しめ」「旭川市内中心部からはやや離れている」といった意見も見られました。
全体としては、真面目にものづくりや資格取得に取り組みたい生徒にとって、恵まれた環境との評価が多く見られます。
11. まとめ
北海道旭川工業高等学校は、ものづくりや工業技術に興味がある中学生にとって非常に魅力的な学校です。
機械、電気、電子、建築、土木という5つの専門学科がそろい、幅広い技術を学ぶことができます。
実習や資格取得、就職・進学支援など、将来を見据えた教育環境が整っており、地域社会とのつながりも強い学校です。
「手に職をつけたい」「地元で働きたい」「工業分野に進学したい」と考えている生徒に特におすすめの高校です。
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