1. はじめに
福井県立敦賀工業高等学校(通称:敦工〈つるこう〉)は、福井県敦賀市にある県立の工業高校です。
地域の産業と密接に関わりながら、ものづくりや情報技術、電気・機械工学などの技術教育を提供している学校です。
現在は、機械科・電気科・電子情報科・建築科・土木科の5つの学科を設置し、それぞれの専門分野に応じた実践的な学習が行われています。
特に、電気科では電気工事士資格の取得支援が充実しており、電力業界やインフラ関連企業への就職実績が豊富です。
資格取得やインターンシップに力を入れており、卒業後の就職率はほぼ100%と高い実績を誇ります。
2. 高校の基本情報
- 正式名称:福井県立敦賀工業高等学校
- 略称:敦賀工業高校(つるこう)
- 所在地:〒914-0135 福井県敦賀市長谷64-1
- アクセス:JR「敦賀駅」から車で約15分
- 創立年:1963年(昭和38年)
- 課程:全日制
- 設置学科:機械科、電気科、電子情報科、建築科、土木科
- 公式サイト:https://www.tym.ed.jp/tsuruga-th/
3. 偏差値・入試情報
敦賀工業高校の偏差値は以下の通りです(2024年3月時点、みんなの高校情報より)。
- 機械科:偏差値 42
- 電気科:偏差値 43
- 電子情報科:偏差値 44
- 建築科:偏差値 41
- 土木科:偏差値 40
福井県の公立高校入試制度に基づき、「推薦入試」「一般入試」の2方式が実施されます。
推薦入試では、面接・調査書・作文を基に、工業技術分野への適性や意欲が評価されます。
一般入試の倍率は年度によって異なりますが、比較的安定した倍率で推移しています。
4. 学校の特色・強み
福井県立敦賀工業高等学校は、福井県の工業技術教育を担う専門高校として、多彩な学科と実践的なカリキュラムを提供しています。
機械・電気・電子情報・建築・土木の5つの学科を設置し、それぞれの分野における最新技術を学ぶことができます。
特に電気科では、電気工事士資格の取得支援が充実しており、電力業界やインフラ関連企業への就職実績が豊富です。
また、インターンシップや企業との共同プロジェクト、ものづくりコンテストへの参加を通じて、実践的なスキルを身につけることができます。
5. 学科・コース紹介
敦賀工業高校では、以下の5つの学科が設置され、それぞれの分野で高度な専門技術を学ぶことができます。
機械科
金属加工、旋盤・フライス盤、溶接、CAD/CAMなど、機械設計・製造の基礎から応用技術を学びます。
「機械加工技能士」や「フォークリフト運転技能講習」などの資格取得を目指し、製造業や自動車業界への就職実績が豊富です。
電気科
電気回路、電子制御、発電・送電・配電、シーケンス制御などを学びます。
「第二種電気工事士」や「電気主任技術者」などの資格取得を支援し、電力会社・通信業界・設備業界への進路が開かれています。
電子情報科
プログラミング、ネットワーク技術、AI・IoT、データベース管理などを学びます。
「基本情報技術者試験」や「ITパスポート」などの資格取得を目指し、システム開発やIT企業への就職・進学に強い学科です。
建築科
建築設計、構造設計、建築施工管理、測量技術など、建築・土木の分野を学びます。
「建築CAD検定」「測量士補」などの資格取得を支援し、建築業界・自治体の技術職への進路が開かれています。
土木科
道路・橋梁設計、都市計画、測量、施工管理など、社会インフラに関する技術を学びます。
「土木施工管理技士」「測量士補」などの資格取得を目指し、建設会社・自治体の技術職への進学や就職が可能です。
6. 資格取得実績
敦賀工業高校では、資格取得を重視し、各分野で役立つ国家資格や技能検定を在学中に取得することを推奨しています。
対策講座や実技指導が充実しており、資格試験合格率も高いのが特徴です。
主な資格取得実績:
- 第二種電気工事士(電気科)
- 第一種電気工事士(電気科)
- 機械加工技能士(機械科)
- 基本情報技術者試験(電子情報科)
- ITパスポート(電子情報科)
- 建築CAD検定(建築科)
- 測量士補(建築科・土木科)
- 土木施工管理技士(土木科)
資格取得を活かし、各分野で即戦力として活躍できる人材を育成しています。
7. 就職・進学実績
福井県立敦賀工業高等学校は、県内外の企業からの信頼が厚く、毎年就職率はほぼ100%を達成しています。
また、国公立大学や専門学校への進学者もおり、工業系の大学・短大・専門学校への進学支援も充実しています。
2023年度の進路状況:
- 就職:70%
- 大学・短大進学:15%
- 専門学校進学:15%
主な就職先(2023年度実績):
- 北陸電力
- 関西電力
- 三菱電機
- 日本製鉄
- 福井県庁(技術職)
- 地元建設会社・製造業企業
主な進学先:
- 福井大学(工学部)
- 金沢工業大学
- 大阪工業大学
- 福井工業大学
- 各種専門学校(建築・IT・電気分野)
企業推薦枠が充実しており、特に電気・機械・建築分野では、企業との連携による特別推薦枠を利用して大手企業へ就職する生徒も多数います。
8. 部活動・生徒会活動
敦賀工業高校では、学業と並行して部活動も活発に行われており、特に工業技術系クラブが充実しています。
運動系部活動:
- サッカー部
- バスケットボール部
- バドミントン部
- 陸上競技部
- 野球部
文化系・工業技術系部活動:
- ロボット研究部(ロボコン・制御技術)
- 電気工学クラブ(電気工作・回路設計)
- 建築デザイン部(建築設計・模型制作)
- 情報技術研究部(プログラミング・IT研究)
「ロボット研究部」は、全国高等学校ロボットコンテスト(ロボコン)に出場し、優秀な成績を収めています。
9. 年間行事とイベント
敦賀工業高校では、工業系教育を活かしたイベントが充実しており、地域とも連携した活動が行われています。
主な年間行事:
- 4月:入学式、新入生オリエンテーション
- 6月:クラスマッチ、企業見学
- 7月:インターンシップ(2年生)
- 9月:敦工祭(文化祭)、体育祭
- 11月:課題研究発表会(3年生)
- 12月:企業説明会・進路ガイダンス
- 3月:卒業式
「敦工祭」では、各学科の生徒が製作した作品や研究成果を展示し、実演を行う機会もあります。
「課題研究発表会」では、3年生が一年間かけて取り組んだ研究内容をプレゼンし、実践的な技術力とプレゼンテーションスキルを身につけます。
10. 学校の評判・口コミ
口コミサイト「みんなの高校情報」や卒業生・保護者の意見をもとに、敦賀工業高校の評判をまとめました。
良い点:
- 就職率が非常に高く、企業からの信頼が厚い。
- 資格取得支援が充実しており、在学中に複数の資格を取得できる。
- 電気科・電子情報科の実習が充実しており、資格取得率が高い。
- 先生が親身になって進路相談にのってくれる。
改善点として挙げられる声:
- 男子生徒の割合が高く、学科によっては女子が少ない。
- 校舎がやや古いため、設備の更新が必要な部分もある。
全体として、「確実に資格を取得したい」「実践的な技術を学びたい」「大手企業やインフラ関連業界に就職したい」生徒にとって、非常に適した環境であると評価されています。
11. まとめ
福井県立敦賀工業高等学校は、機械・電気・電子情報・建築・土木の5つの学科を持つ、実践的な技術教育を提供する工業高校です。
地域の産業や大手企業と連携しながら、最先端の技術を学び、即戦力となる人材を育成しています。
特に資格取得支援と企業推薦枠が充実しており、卒業後の就職率はほぼ100%を誇ります。
また、進学希望者には工業系大学や専門学校への進学支援が手厚く、さらなる学びを求める生徒にも最適な環境です。
さらに、敦工祭や課題研究発表会、部活動などの学校行事が充実しており、技術力だけでなく、協調性やプレゼンテーション能力など、社会で求められるスキルを身につけることができます。
こんな生徒におすすめ:
- 機械・電気・電子・建築・土木技術に興味がある人
- 資格を取得し、大手企業やインフラ関連業界で働きたい人
- ものづくりや社会インフラの整備に関心があり、実習中心の学びを希望する人
- 就職率の高い学校で確実に職業スキルを身につけたい人
「技術で未来を切り拓く」――そんな想いを持つ中学生にとって、敦賀工業高校は最適な進学先となるでしょう。
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