こんにちは、えばです。
高校には主に分けて普通科高校、工業高校(工科高校)、商業高校の3つがあります。
多くの人が普通科高校に行くので、工業高校とはどんな学校なのか心配な人もいると思います。
当時の私も同級生がみんな普通科高校へ進学していて正直心配でした。
特に私の場合、愛知の田舎から名古屋の私立工業高校へ電車を乗り継ぎ通うことになる遠距離通学で、同じ中学校の生徒が1人も居なかったことも心配の要因でした。
そこで今回は私の母校でもある「工業高校がどんな学校なのか」を詳しく説明していこうと思います。
親世代(昭和-平成初期)だと工業高校に対しては悪い印象や偏見があるので、その点も今回は真実・体験談を交えながら説明します。
そもそも工業高校とは
まず、そもそも工業高校が何かという事を説明していこうと思います。
Wikipediaによると工業高校は下記のように説明されています。
主に工業や産業についての専門技術や知識を習得することを目的とする高等学校。
Wikipediaより引用
意味は「工業高校」字の通りそのままですね。
工業関係について勉強する高校です。
また、広く言えば工業高校ですが大抵は2年生から大学のような細かい学科に分かれます。
普通科高校は別れてもせいぜい理系と文系くらいですよね。
ここが普通科高校と大きな違いです。
普通科高校と大きな違いといえば、男女比は9:1がほとんどで共学なのにも関わらず、男子校のような状況になってしまっています。
主な学科は下記の通りです。
- 機械系学科
- 電気・電子系学科
- 情報系学科
- 建築・土木系学科
- 化学・材料系学科
- デザイン系学科
工業高校というのは総称のようなもので、実際にはあまり工業に関係ないような分野の学科もありますね。
ほとんどの工業高校には機械系学科と電気・電子系学科があり、+αで情報系学科や建築・土木系学科があるようなイメージです。
化学・材料系学科とデザイン系学科は、工業高校にあるっていうのを聞いたことも無かったので、かなり珍しいと思います。
多くの工業高校では、大学のように学科別に入学するのではなく、1年生は様々な分野を浅く広く勉強し、そこで学んだ経験から2年生は好きな学科に分かれて今度は深く狭く勉強していきます。
深く狭くと言っても、ぶっちゃけ高校生の2年間くらいは基礎と実習をやっていたら終わってしまうので、どちらかというと範囲を絞って勉強すると言った方が近いかもしれません。
大学は高校生の約2倍のスピードで進んでいくので、高校で学んだ知識が役立つのは大学1年生のうちくらいです。
人気な学科で人数が多すぎる場合は、成績の低い生徒から他の学科に移ってもらうこともあるみたいなので、行きたい学科があるなら念のため良い成績を取っておいた方が良いかもしれませんね。
工業高校はどんなことが学べる?
工業高校で学べることは大まかに分けて4つです。
- 主要5教科
- 副教科
- 専門科目
- 実習
主要5教科
小学校、中学校や普通科高校と同じように1年生〜3年生まで国語・数学・理科・社会・英語の授業があります。
ただ、工業高校生の多くが就職してしまうのと、専門科目があるため国語は現代文のみとなっていたり、理科は物理のみなど学校によって専門科目との授業バランスを上手く調整しているみたいです。
シンプルに頭が悪くて授業スピードがかなり遅いというのもありますがね(笑)
私の母校では国語は現代文だけ、数学は数学I, Ⅱ, Bだけ(学科によっては数学Ⅲも)、理科は化学基礎と物理基礎・応用だけ、社会は日本史と世界史だけでした。
副教科
小学校、中学校や普通科高校と同じように音楽・保健体育・技術・家庭科・美術・書道の授業があります。
ただ、全部の授業がある学校はあまりありません。
大抵は保健体育+どれか一部か選択制です。
私の母校では、1年生は音楽or書道、2年生は技術(情報)、3年生は家庭科、保健体育3年間で美術はありませんでした。
専門科目
これは学科の専門的な内容を学ぶ授業があります。
授業は、本当の専門的な勉強をする授業と資格対策講座になっている授業の2種類に分けられます。
本当の専門的な勉強をする授業では、教科書に沿って勉強するほぼ暗記の授業や関数電卓を使用した計算したりの座学です。
資格対策講座になっている授業では、全員受験になっている資格検定の対策を参考書やプリントを使用して行う座学です。
ほとんど授業名と資格検定が異なり、その授業名の授業をやっているように見せかけて資格検定の対策講座をしています(笑)
例えば、私の母校だと「工業数学基礎」という授業名で工業数理基礎という分厚目の教科書を買ったにもかかわらず、1度も使用せずに計算技術検定の対策講座を行なっていました(笑)
実習
専門科目と同時進行で、実習もあります。
高校3年間長いようにみえて一瞬なので、基礎を学んでから実習ではなく座学と実習を同時に進めていきます。
ほとんどの実習が2時間分授業があったので、1時間目が座学や知識的な授業で、2時間目で実習をしていました。
工業高校の大きな違いとしては3年生に「課題研究」というものがあります。
これは簡単に言うと大学3,4年生で行う研究室での卒業研究・卒業制作の規模を、3分の1〜4分の1したようなものです。
大学の研究費用のように、実際に学校からいくらか予算も出ます。
ちなみに私は学校でC言語を勉強していたので、C言語で簡単なシューティングゲームを作りました。
大学の卒業研究・卒業制作のようなことを高校3年生でさせて貰えるので、とても学びを得ることが出来、大学でも役立ちました。
工業高校を卒業後の進路は?
就職率は約70%に対して大学進学率は約10%です。
そのため就職率の高さをアピールポイントにしている工業高校も少なくありません。
就職したい人は、普通科高校ではなく工業高校を選んだ方が断然良いです。
普通科高校では求人票の数も全然少ないです。
ほとんどが就職ですが最近では、大卒の方が優遇されることもあり大学進学率が増えています。
また、私立の工業高校で特に大学付属の工業高校には、大学進学コースといったような工業の勉強をしながら大学進学を目指せるコースもあるようです。
そのほかでは、工業高校で学んだこと以上に詳しいことを学びたいと、専門学校に進学する人も少なくないみたいです。
特にゲーム制作やデザイン系の職業は、専門卒の方が就職に強いという事も一つの要因だと思います。
親に工業高校は荒れてるから止めとけって言われたけど本当?
結論から言うと、親が想像しているより荒れてはいないけど、偏差値50前後の普通科高校に比べると荒れてはいると思います。
昔は工業高校=頭が悪い、落ちこぼれで不良も多くまるでヤンキー漫画のような状況になっていたみたいです。
しかし近年、教育改革で工業高校もかなり普通の学校になっています。
就職率に力を入れている工業高校が多いため、問題を起こされないよう校則をガチガチに厳しくしている学校が多いです。
そのため、偏差値40以下の普通科高校より荒れていません。
頭悪いけど校則が守れて。荒れている学校に行きたくないという人にはオススメです。
逆に、校則が緩くて高校生活・青春を謳歌したいなら普通科高校の方が断然オススメです。
まとめ
今回は工業高校がどんな学校なのかを説明していきました。
いかがだったでしょうかもし少しでも為になれば幸いです。
今回の記事を踏まえてぜひ慎重に高校選びをしてもらえればと思います。
ではまた。
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